カミセンの学校昔ばなし

このサイトの編成

 学校生活の中などでいろいろな場面であったことですからまとまりはありませんが、昔の記憶の中から探したものをまずはメインメニューに載せ、その後左にあるそれぞれの話題に移動します。
 ここには、上記にタイトルに関係して気付いたり話したり書いたりした文書を載せてあります。

H17年度

1「厳しい」指導について

 表題について質問をしていただいたK先生に感謝し、言葉足らずでしたので、私なりに「厳しい」指導について考えてみました。答えにはなっていないかもしれませんが。
1、「厳しい」指導=愛が前提条件
 25年ほど前、退職する前の尊敬する先生の指導である。間違いを犯した子供は明らかに間違いを感じ取っていなかった。その先生は、厳しく問いつめ、叱った。泣くまで叱った。子供が「ごめんなさい」と言って反省したとき。「よしよし、よく分かった。」と言って抱きしめたのです。
 その時、教師の愛情を子供自身が感じ取っていたからだと思います。厳しい指導には愛が前提条件です。
2、「厳しい指導」=「頭ごなしの叱責」であってはいけない。
 ただ「厳しい」だけの指導は意味がない。何のために指導するのかという 厳しさには裏付けが必要である。子供が納得する指導をしたい。
「命、人権、迷惑」に関係するから厳しくするよ。というはっきりした理由が大切である。小言のように口うるさく注意ばかりしていると子供は何も聞かなくなる。同じように理由も無く何でも頭ごなしに叱責していると言うことは聞かなくなる。
 しかし、教師は、子供と勝負をしなくてはならないときがあります。勝負は勝たなくてはなりません。口うるさく言っても勝っていない教師はバカにされます。勝つことは、相手のために勝つのです。じぶんの思い通りにするために勝つわけではありません。
3、「厳しい」指導より「自己判断力を高める」指導を
 自己判断力を付けるためには、自分の中に規範をつくって行かなくてはなりません。そのためには、教えて行かなくてはならないこともあります。それは、学級でつくられるものが多くあります。例えば、学習ルールです。守らなくてはならないものは守るべきです。その成立には、子供のと教師の関係づくりが大切ですが、少なくとも教師は、楽しい授業と内容のある指導、自ら実践をしていること、子供のためにやっているという自覚の3つが必要条件であることは、言うまでもありません。
 では、具体的には「自己判断力を高める」ためにどうすればいいのでしょう。アドラー心理学では「勇気づけ」が必要だと言っています。勇気づけ名人になるには、次の三つのステップを踏む必要があります。〈ステツプ1〉自分自身を勇気づける 〈ステツプ2〉勇気くじきをやめる 〈ステップ3〉勇気づけを始める
 勇気くじきをやめるためには、@減点主義、Aダメ出し、B結果重視(プロセス軽視)、C競争原理(対他競争)、D人格軽視、E聞き下手、F失敗を非難、の七つのパターンを行わないことであり、勇気づけのために、@加点主義Aヨイ出しBプロセス重視C協力原理D人格重視E聴き上手F失敗を受容 七つのパターンを意識することです。
 勇気づけにあたっては、短所を長所に、障害を財産に、悩みを可能性に、危機(ピンチ)を好機(チャンス)に発想転換することを大いに心がけたいものです。

 

2 中央教育審議会答申がH17年10月26日に取りまとめられました。

 

 皆さん、読みましたか。これからすすめられる教育の方向を示したものです。まだの人は、必ず目を通しておきましょう。今回の答申は、特に、国と地方の費用負担の在り方が大きな焦点となる中で、まとまりました。その中で、大事な部分を抜き書きしておきます。 その中で教師への期待が大きいことは、「あるべき教師像」が示されていることにも表れています。賃金と共に教師の在り方についても厳しい目が向けられることでしょう。 
(文部科学省ホームページより)
第T部総論 
(1)義務教育の目的・理念
○子どもたち一人一人が、人格の完成を目指し、個人として自立し、それぞれの個性を伸ばし、その可能性を開花させること、そして、どのような道に進んでも、自らの人生を幸せに送ることができる基礎を培うことは、義務教育の重要な役割である。
 自らの頭で考え、行動していくことのできる自立した個人として、変化の激しい社会を、心豊かに、たくましく生き抜いていく基盤となる力を、国民一人一人に育成することが不可欠である。(2)新しい義務教育の姿
○小・中学校等の義務教育学校は、保護者や地域の期待に応え、子どもの社会的自立を支え、一人一人の多様な力と能力を最大限伸ばす場とならなければならない。
○我々は、これからの新しい義務教育の姿として、子どもたちがよく学びよく遊び、心身ともに健やかに育つことを目指し、高い資質能力を備えた教師が自信を持って指導に当たり、そして、保護者や地域も加わって、学校が生き生きと活気ある活動を展開する、そのような姿の学校を実現することが改革の目標であると考える。
 学校の教育力(「学校力」)を強化し、教師の力量(「教師力」)を強化し、それを通じて、子どもたちの「人間力」の豊かな育成を図ることが国家的改革の目標である。
○学校は、目指す教育の目標をこれまで以上に明確に示し、それに即して、子どもたちに必要な学力、体力、道徳性をしっかりと養い、教育の質を保証することが求められる。指導力不足など問題のある教師が教壇に立つことがないようにし、優れた教師を称え、信頼され尊敬される教師が指導に当たる学校にならなければならない。
○同時に、これからの学校は、保護者や地域住民の意向を十分反映する、信頼される学校でなければならない。また、学校運営協議会(コミュニティ・スクール)や学校評議員の積極的活用を通じて、保護者や地域住民の学校運営への参画を促進することも求められる。教育を提供する側からの発想ではなく、教育を受ける側である保護者や子どもの求める質の高い教育の場となる必要がある。教育現場の意識改革がその鍵を握っている。

 

第U部各論 
第2章教師に対する揺るぎない信頼を確立する一教師の質の向上一
(1)あるべき教師像の明示
○人間は教育によってつくられると言われるが、その教育の成否は教師にかかっていると言っても過言ではない。国民が求める学校教育を実現するためには、子どもたちや保護者はもとより、広く社会から尊敬され、信頼される質の高い教師を養成・確保することが不可欠である。
○優れた教師の条件には様々な要素があるが、大きく集約すると次の3つの要素が重要である。
 @教職に対する強い情熱
  教師の仕事に対する使命感や誇り、子どもに対する愛情や責任感などである。
  また、教師は、変化の著しい社会や学校、子どもたちに適切に対応するため、常に学び続ける
  向上心を持つことも大切である。
 A教育の専門家としての確かな力量
  「教師は授業で勝負する」と言われるように、この力量が「教育のプロ」のプロたる所以で
  ある。この力量は、具体的には、子ども理解力、児童・生徒指導力、集団指導の力、
  学級作りの力、学習指導・授業作りの力、教材解釈の力などからなるものと言える。
 B総合的な人間力
  教師には、子どもたちの人格形成に関わる者として、豊かな人間性や社会性、常識と教養、
  礼儀作法をはじめ対人関係能力、コミュニケーション能力などの人格的資質を備えている
  ことが求められる。また、教師は、他の教師や事務職員、栄養職員など、教職員全体と同僚
  として協力していくことが大切である。

 

※自分ではどう考えるかまとめておくと良いでしょう。保護者や児童から聞かれても自信をもって答えられる教師である必要があります。私は、なんと言っても教師に必要なものは、感性だと思います。あとは、一所懸命にやるだけです。私自身も、自らを向上させるために努力し、「一球入魂」の精神で楽せず楽しくがんばります。

 

3 英語活動の研究発表会に行ってきました。H17.11

 

練馬区立光が丘第五小学校研究発表会
研究主題「こころを ひらく・つなぐ・はぐくむ」
         ー子どもたちと学級担任が創る英語活動ー     発表会から

 

講演 玉川大学大学院講師 松香フォニックス研究所代表  松香 洋子 先生 
 「学級担任が主体的に考える英語活動とは?」

 

1.いよいよ平成19年又は21年より英語活動が必修化、教科化される見込み。
2.光が丘第五小学校の実践。ALTへまるなげ、教育委員会まかせ、外部講師にやらせるのみの実践が多いなか、担任が全てを主体的に考えた取り組みはすばらしい。なぜ、学級担任かというと継続性があるからです。
 利点「体系的に、継続的に、目標をもって実施。小学校教育の一部となる。子どもの気持ちを大切にする。」ALT任せで、担任は眺めているだけではだめです。
3.成功の方法
 @学級担任が主体的にカリキュラムを考える、レッスンプランを作る、改善する、蓄積する。
  研修会への参加、講師の招稗、先進校の見学。しかし、学級担任だけではできないのが
  英語活動です。フィフティ・フィフティが良いです。PLANがあってALTが生きる。
 A外部の力を上手に利用する。生の英語をとどける。指導員、保護者ボランティア、
  ALT、交流会のための外国人ビジターなど。発音の指導、異文化を教えてもらう、
  質問をするなど。
 Bカリキュラム。専門家の指導が必要。1年目、2年目、3年目とプログラムが進展して
  いくはず。子どもの力もどんどん伸びていくはず。6年生の到達点が上がるはず。 
  最終的には小、中の連携を考える必要がある。
  評価=英語が身に付いたのか?
「 自分も上手になった。使えるようになった。」という自覚
  進歩が大切ですが、いつになっても進んでいかない学校が多い。
  英語という道具を使って、社会に目を向けてアイデンティティを確立していくことです。
  それには英語という道具を身に付けないとできません。
  カリキュラムと指導者と教材の3つの要素が必要です。これを1人ではできない。
 C子どもの力を利用する。コツは、子どもを動かし、子どもの力を使うことです。
  子どもは、聞いて覚える力がある。1年生から年齢が上がるほど難しくなる。
  英語日直(はじめと終わり)、English leader(歌、会話、絵本、なんでも)
   英語日直を複数立てる。まず、子どもを出してやらせる。
   歌を歌う。(ソングリーダー、イングリッシュリーダー)
   歌係、・・・・「聞く」と「発表する」同時に
   子どもが活躍する。子どもが生き生きとやる。
 D教材の有効活用。CD、ビデオ、DVDなどで音の基準を子どもたちにうえつける。
  繰り返し視聴させることで、英語を蓄積させる.全校インプットが望ましい。
  英語のうまい人ほど使わない。ALTにも色々な英語がある。基準としてCDやビデオを
  使う。そして、同じものを何回も見せること、聞かせること。
  あきない子どもの英語=幼児のレベルの英語からやるから繰り返すことが必要。
  朝、昼、掃除の時間に英語の歌を聴かせる。

 

 E指導内容の確立
  A 低学年はプロソディーの確立(rhythm, pitch,tempo,stress,voice quality)
    これが聞けるもと、話せるもとをつくる。1年生は、リズム。言葉はまず身体で覚える。
   次に、ピッチ・・・・徹底的に仕込むと一生ものになる。
  B 中学年はやりとりの確立(ノンバーバル・コミュニケーションを含む)
    gesture, eye contact,posture and chunk English
    中学年は、やりとりの時期。4年生がポイント。対話が一番良い。
    6年生になると考えてからになってしまう。
  C 高学年は、上記のAとBができたら、文字への橋渡し。文字で裏付け。中学校ヘ
    スムーズにつなげる。自分ができることを確認する。自信をつける。
    条件として、4年生まで文字対応しないこと。5年生になってから初めて文字対応
    をすること。子どもを鍛えて、子どもを巻き込む。
4.最後に
  5リトルポーキーズを使って リズムが大事、身体をゆすること。
  英語という道具を手に入れる。楽しくやると言うこと。日本人に欠けていること。
  英会話体操、英会話九九 8つの曲を12ずつくくってある。
 これまで「子どもに英会話を」というものはなかった。
 これは、心を開く、心を育む。
 英語ができるようになると、自信をもち、将来が楽しくなる。

 

4 特活についての宮川八岐先生の指導 H17.12

「今こそ、望ましい集団活動の確かな実践を」  
  日本体育大学教授 宮川 八岐 先生(元文部科学省初中局視学官)
1,今こそ集団活動を
 10月26日中央教育審議会答申が出ました。義務教育の見直しです。初めて「あるべき教師像」が明示されました。@強い情熱A専門家としての確かな力量B総合的な人間力の3つです。教師への期待感が表れています。
 確かな力量の中に、集団指導の力・学校づくりの力・授業づくりの力があります。集団づくりと言わないのは、集団主義教育を避けるためと考えられます。小学校の暴力行為やいじめは減っているようですが、学校数が減っていますから、実は増えているのです。今こそ集団活動の役割と特活の意義が問われます。

 

2,「今、子どもたちに身に付けたい力」は何か
 学校で議論をして欲しい。「目指す成熟社会の人間像」と学校教育を考える。結局は、「自分たちの生活は自分たちの力で何とかしよう。」ということ。
(1)中教審教育課程部会の審議内容から
 今足りないのは、生活を自分たちの力で解決する力。これは学校でなければできないこと。
 集団生活のあり方をみんなで考えていくことで、社会性を育てる。
 社会性=社会をつくる力  実践的な力 
(2)授業より
・変わったこと(○○株式会社)形式的な活発さは、要注意。ネーミングではなく仕事で考える。
・係の活動=あってもなくてもよい 当番=仕事として学校で決まっている
 当番は、皆同じようにできなくてはならない。学校生活の充実のためにある。
 その後に、係の活動がある。それにチャレンジしてよりよい生活を送る。学級生活の向上のためにある。ここに集団活動の位置づけがある。
・1年生の指導
 まず、仕事を見付けさせる。「こまったなあ!電気を付けたいんだけど、先生手が離せないんだ。」山田くんが「先生ぼくやってあげるよ」。「こまったなあ!窓を閉めたいんだけど、先生手が離せないんだ。」橋本さんが「先生ぼくやってあげるよ」。
 帰りの会で、「山田くんが電気係をやってくれることになりました」「橋本さんが窓係をやってくれることになりました」と話し、「みんなも見付けてご覧」と言うとみんな探します。この探させることが大事です。1人1つの仕事を見付けます。(1人1役)
 そうすると問題が起こります。「休んだら困る」「僕もやりたい」そこで学級会で係をつくろうと言うことになります。
・1時間の授業
 必ず、創意工夫の時間を入れる。そして、困ったことを話し合う。前年度のことを生かしながら、日直、当番的なことを減らし、創造的な活動に移行していく。困ったことを話し合うことに気付かせることが大切。
・ネーミングより活動がネーミングになる。当番活動は結果だが、係活動は、結果ではない。問題が起こったとき、他(クラス、上級生)へと取材に行く。生活向上のためにどうするかを仕掛けていく。
・オリエンテーションがポイント。教師の責任が8割。成果は求めない。
・司会を全員が経験するより、計画委員会を全員が経験する方向が良い。給食を食べながらやる。司会と副司会は相談しながら行う。板書には困ったことを書く。
・学級会は、話し合いを重視。皆がよいと思うことを話し合う。提案理由をはっきり。最後には「おりあい」をつける。みんなのために自分の考えの一部を譲る。そこから社会性が育つ。

 

3,「学級活動(1)の指導」の充実の実践課題
   ー「日本型学校文化の継承」とその行方を考えるー
(1)「学校社会は子どもが作る」という考え方の徹底を
   学校は、小社会。学年の変わり目のオリエンテーションを大切に。
(2)「望ましい」指導計画」をつくる組織体制 
  (資料1)実践記録ですが、またすばらしい指導計画でもあります。
(3)「何に時間をかけて話し合うか」を話し合う 
  (資料2)学級会の計画の例です。
(4)「実践的社会性を身に付ける授業」教師の構想力 
  (資料3)1年1組でやった話し合いを元にして、1年2組では改良して実践している
       のがすごいです。
(5)「場や機会」を工夫する学校体制
   朝学習等で時間を確保する。今こそ集団活動の価値に気付かせる。

 

5 地域安全マップをつくろう! 研修会に参加して

  立正大学文学部社会学科(犯罪社会学)助教授 小宮 信夫 先生

 

■間違えた地域安全マップづくり
  ↓
 犯罪原因論(伝統的な犯罪対策)
 ・犯罪が発生してから、犯罪の原因を追及し、解明して、その原因を取り除くことによ
  って犯罪を防ぐという考え方
 〈原因究明・原因除去の困難性〉
  犯罪者の異常な人格に問題があると言う考えだが、最近の犯罪者の性格を聞くと「真
  面目な性格」というものが多い。真面目なのは悪いことなのか?このように、心は、解
  明されていない。なぜ暴力的なのか、なぜ反社会的なのかは分からない。人の心を変え
  るのは難しい。
           ↓発想の転換を
■正しい地域安全マップ作成方法
  ↓
 犯罪機会論(新しい犯罪対策)
 ・どんなに原因がある人でも、犯罪の機会さえなければ犯罪は実行できないという考え方
 〈犯罪を犯す機会を減らすことが犯罪が減少する〉
 「犯罪の機会」とは、犯罪の実行に都合のよい状況のことで、都合のよい状況があれば
  あるほど、簡単に犯罪に走るようになる。ところが、犯罪の実行に都合の悪い状況があ
  ればあるほど、犯罪の実行を躊躇するようになる。犯罪機会論は、人格を変えようとす
  るのではなく、状況を変えようとするものである。実際に犯罪は減少する。

 

■犯罪に対して強める要素
@抵抗性(犯罪者を押し返す)
 ・ワンドア・ツーロック  ・前かごネット  ・防犯ブザー など
〈防犯ブザーの限界〉
  ・小さい子を狙うのは、支配できるから。反撃されることで、殺害もある。
  ・だまされた子は、鳴らそうとは思っていない。
  ・GPS付き防犯ブザー=取られてしまったら、それに目を向けているうちに逃げ
                 られてしまう。
 1対1の場面で個人で守る。=限界がある。(犯罪者への対策は、リスクが大きい)
   ↓
 場所(地域)で守る。場所(地域)で防ぐ。
  ・選ばれない場所、狙われない場所にする。(1回狙われると何回でも狙われる。)
A領域性(区画性=区切られていること)
 ・門が開いているより、閉まっている方が入りにくい。
 ・ガードレールがあることで安全性が高まる。
 ・四国は、橋ができて犯罪が増えた。(徳島1.5倍)秋田も新幹線ができて犯罪増加。
  〈縄張り意識を強くする〉
   ・若者は、退化している。
     自分の部屋にいるような行動(他を気にしない。携帯を話しながら。)
     見えないバリアーを張らないと犯罪者が入ってくる。
   ・見えないバリアーを張る。→ 開門時、人が立っている。

 

掲示をはっきりする。
不審行動の早期発見 ルートを明示する。
住み分けをする。
B監視性
・無死角性(見透しのきかない場所がないこと)
 ・当事者意識(自分自身の問題としてとらえること)
  地域に関心があるかどうか。知らんぷりすれば安全ではない。

 

■《犯罪に強い3要素による犯行抑止を》
@まず「領域性」によって、犯罪者は標的に接近できない。
A仮に対象区域に入ったとしても、「監視性」によって犯罪者は犯行を思いとどまる。
B犯行におよんだ場合でも、「抵抗性」によって犯罪者は目的を達することができない。
《領域性が低い場所》〔入りやすい〕 《監視性が低い場所》〔見えにくい〕
《領域性・監視性が高い場所》 〔入りにくく見えやすい〕
 安全な生活と快適な生活を両立させるには、自分の安全だけでなく、コミュニティ全体の「区画性」と「無死角性」を高めることが必要である。【例】防犯灯、防犯カメラ

 

■ソフト面の対策
(割れ窓理論) 割れ窓理論における「割れた窓ガラス」割れ窓理論におけるブロークン・ウィンドウズ(割れた窓ガラス)は、「縄張り意識」と「当事者意識」が低い場所の象徴である。割れた窓ガラスが放置されているような場所では、縄張り意識が感じられないので、犯罪者といえども警戒心を抱くことなく気軽に立ち入ることができ、更に当事者意識も感じられないので、犯罪者は、「犯罪を実行しても見つからないだろう。」、「見つかっても、警察に通報されないだろう。」等と思い、安心して犯罪に着手する。

 

■割れ窓理論が目指すもの
 ●縄張り意識を高めることによって、心理的なバリアを築く。
 ●当事者意識を高めることによって、心理的な視界を良好にする。
 ●コミュニティにおける秩序違反行為※への適切な対応をなす(秩序違反行為が犯罪の
  呼び水となる)。
 ●犯罪の多発という大きな変化は、秩序違反行為の放置という小さな変化から始まる。
 したがって、犯罪の減少という大きな変化を引き起こすためには、秩序違反行為の減
  少という小さな変化を起こすことから始める必要がある。

 

※「秩序違反行為」とは、不快や不安を与え、「生活の質」を低下させる振る舞いをいい、例えば、落書きすること、公園で酒を飲むこと、ゴミを投げ捨てること、自転車を放置すること、空き家にたむろすること、公共のものを壊すこと、車内で騒ぎ立てること、街頭で乱暴な身振りをすること、雑草を伸び放題にすること等

 

■犯罪機会論に基づく地域安全マップの意義
〈地域安全マップとは〉
地域安全マップとは、犯罪が起こりやすい場所を表示した地図である。言い換えれば、領域性と監視性の視点から、地域社会を点検・診断し、犯罪に弱い場所、すなわち、領域性や監視性が低い場所を洗い出したものが地域安全マップである。
 ●「領域性」と「監視性」を高めるために「地域安全マップの作成」を
 子どもがやることが大切。読んだだけでは10%、自分でつくると75%、発表すると
 90%の定着(学びのピラミッド=読んだだけ10%、やってみる75%、教える90%)

 

■地域安全マップ作製の効果
 ●被審防止能力の向上【子供・大人】
  どのような場所で犯罪が起こりやすいのかが理解できるようになる。その結果、より
  安全な道を選ぶようになり、危険な道を歩かざるを得ないときにも、その自覚があるの
  で、友達と一緒に行動したり、いつもより注意力を高めたりするようになる。
 ●コミュニケーション能力(問題解決能力)の向上【子供】
  友達同士で話し合いながら地域安全マップを作製することにより、世代内コミュニケ
  ーション能力を培うことができる。また、大人から街の様子を聞くことにより、世代間
  コミュニケーション能力も培うことができる。
 ●コミュニティへの関心(愛着心)の向上【子供・大人】
  地域を探検し、様々なことを発見すると、地域への関心が高まる。また、インタビュ
  ーを通して住民と触れ合うと、地域には自分たちを守ってくれる人が大勢いることに気
  づき、地域を愛する心も育つ。
 ●非行防止【子供】
  地域社会に貢献したという達成感・成功体験が生まれ、犯罪・秩序違反行為に対する
  嫌悪感も醸成される。その結果、非行防止に有効な市民性が育つ。
 ●地域ぐるみの安全対策の推進【大人】
  地域住民が、子どもたちによる地域安全マップづくりを見かけたり、協力したりする
  ことを通して、子どもを地域で守るという意識が高まる。

 

領域性と監視性のハード面(区画性と無死角性)については、自分たちの目でチェックし、領域性と監視性のソフト面(縄張り意識と当事者意識)については、インタビューと行動観察から判断する。割れ窓理論が強調するように、縄張り意識や当事者意識が低い地域では、秩序違反行為が放置される傾向があるが、秩序違反行為については、行為自体を直接観察することは困難なので、行為の結果を調べることで間接的に把握する。例えば、落書きや散乱ゴミ が多ければ、そこは縄張り意識や当事者意識が低い地域であると評価する。逆に、「子ども110番の家」など、安心して逃げ込める場所が多数存在していたり、調査中の子どもたちに声援を送る住民が多くいたりすれば、そこは縄張り意識や当事者意識が高い地域であると評価する。

 

■地域安全マップ作製上の留意点

 

 地域安全マップは、犯罪が起こりやすい場所を表示した地図であって、実際に犯罪が発生した場所を表示した地図(犯罪発生マップ)ではなく、また、不審者が出没した場所を表示した地図(不審者マップ)でもないということを認識する必要がある。
 また、大人が地域安全マップを作製して、それを子供に渡すだけでは、子供の被害防止能力はそれほど高まらないということも認識する必要がある。
 子供や地域住民は、地域安全マップづくりを経験することで、危険な場所を避けたり、注意力を向上させたりする必要性を強く感じるようになる。子供や住民自身が試行錯誤しながら相互に協力して作り上げる過程こそが、様々な効果を生む。

 

◎失敗例【1】不審者マップ
 不審者マップは、被害防止能力の向上に効果的でないばかりか、有害でさえある。不審者か否かの判断が主観的であるため、特定の人や集団を不審者扱いにした差別的な地図になる危険性がある。子供に、単純に「不審者に注意しましょう」と指導することは、「進んで挨拶をしましょう」とか「困っている人を助けましょう」などと指導していることと矛盾し、子供を混乱させてしまう。子供に、「犯罪が起こりやすい場所では十分警戒し、犯罪が起こりにくい場所においては積極的に挨拶をしましょう」と指導すれば混乱は回避できる。

 

◎失敗例【2】犯罪発生マップ
 犯罪発生場所を単純にそのまま地図に書き込むだけでは、危険な場所を見極める能力は育たない。さらに、犯罪発生場所に執着すると、被害体験を聞き出すことに躍起となり、被害者のトラウマ(心の傷)を深める危険性もある。特に、被害に遭った子供の心のケアには十分な配慮が必要である。犯罪が起きた場所が明らかにされている場合でも、それは、あくまでも、犯罪が起こりやすい場所を洗い出すための基礎資料と考えるべきである。

 

◎失敗例【3】日ごろ不安に感じている場所を表示した地図
 日ごろ不安に感じている場所では、注意しているはずなので、その場所を単純に地図に落とすだけでは、被害防止のための意識と能力の向上は期待できない。犯罪が起こりやすい場所の判断基準(「入りやすい」(領域性が低い)場所と「見えにくい」(監視性が低い)場所という基準)に照らして、場所の危険性を判断し、地域に潜む危険性を発見するという「気づき」の過程こそが、被害防止にとって最も重要である。

 

6 マット運動

 「神谷誠一の体育教育研究」参照を

 

7 「T小心障教育研究発表会に参加して」

 最近、研修会に参加しての報告が多かったと思いますが、今回は、研究発表会に参加して思ったことをお話しします。
 研究主題が「特別支援教育を見据えた交流及び共同学習のあり方」というものだったので、他県からの参加も多くありましたが、私には期待はずれでした。年間通じてやっていることは、通常学級の朝の会に心障学級の子供たちが参加することです。これは、いいことだと思います。座席も設けておき、出席簿にも入れておき、出席をとるのです。
 しかし、当日は、教科の交流ということで、各授業に心障の子供たちが入って授業したり、低・中学年の子は心障のクラスで授業をしたりしていましたが、いかにも取って付けたような授業でした。発表のための授業と言ってもいいのかもしれません。それに、如何せん授業が成り立っていない。子供の掌握ができていないクラスもありました。 
 体育でサッカーをやっていましたが、ゲームが始まる前、心障児童が赤帽にしていました。分かりづらいとのことでさせたようです。そのおかげで1人の子は、いやがって動けなくなってしまいました。目立たせるより目立たない方が本当の特別支援教育だと思うのですがどうでしょうか。
 これは、発表のための研究ということだと思います。こういう研究をやっても次の年にはゼロになってしまいます。意識面ではマイナスかもしれません。研究の目的は、指導法を身に付け、教員自ら指導力・資質を向上させるためです。それは、子供のために一番大事なことです。教員の資質・能力は、子供の人格にも影響するものだからです。
 研究は、あくまでも子供のためにあります。よく、子供を置いて研究会に行くことができないと言う人がいますが、病気になっても家の都合があっても必ず子供と一緒にいるかというとそうはいきません。(私もここ3週間くらい体調が悪く、何もできないので申し訳ないのですが、今は、できる限り迷惑をかけないことだと思っています。)ですから、できる限り研修の場に身を置き、自らを高めることです。
 私ができそうもない理想だけを掲げているわけでもありません。ただ単純なことをみんなでやって、みんなができるようにしようと言ってるだけです。自分のためにそうしようと思っているわけではありません。もし、考えが間違っているようなら指摘してください。
 しかし、判断基準は一緒です。まずは「子供のため」です。そして、そのためには「率先垂範」です。自ら手本を示し、自分の言っていることは自分でやることです。私がすべて実践できるかどうかは難しいのですが、少なくとも教育現場にいて子供の前に立っている教師としてはそうあるべきですし、私はそうしてきました。
 子供に「自ら考え、自ら学べ」と言っているのですから、私たちもそうするべきですし、「共に学びあえ」と言っているのですから、私たちも共に学び合いましょう。そういう姿こそ子供を変え、家庭や地域までも変えていく力をもつと、私は思うのです。
※ 研究会の報告は、長部さんが作成してくれました。プラスにとらえてまとめてくれま したので、参考になると思います。得るものがあると研究会参加は意味を持ちます。ま た、自分だけの力にせず、得たものを広めることが教育者としての生き方だと思います

 

8 第37回全国協同学習研究大会に参加して

 

 私が参加した分科会は、第一分科会で、練馬区算数部と愛知県犬山市立楽田小学校 勝村偉公朗 教諭からの2本立ての発表がありました。特に、楽田小学校の発表が印象に残りました。なぜなら、教員自らが授業改善策としての学び合いを提案しているからです。
1.練馬区算数部の発表
・満足度曲線による子どもの意欲の見取り(初め、中、終わりの3つの局面で満足度を測り、  子どもの意欲を見取る)落ちたことによる子どものSOSを大事にすること。一言感想は、  低学年からの積み上げが大事なこと。
 ・全体絵図(学習を見通し、その単元での学習を包括しているもの)今日の一問(重点化した
  演習問題)の作成、学習計画で見通しをもった学習を行うこと。
2.楽田小学校の発表(詳しくは、別紙)
 ・少人数授業でのノウハウで授業改善を
 ・見通しをもった学習を
@聞く話す力、伝え合う力 A学び方の基本 B他教科への拡張 C評価の工夫
 ・学び合う子どもの育成
  @学び合いの目標や場面の位置づけ Aグループ活動 B教師の支援
 ・意欲付け
  @あゆみカード A学習活動の弾力化 B自らの学習を振り返る場面 Cポートフォリオ
 ・カードの活用
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・成果「 わからない、できない」が言えるようになった。 

 

9 研究成果発表会18.2.20

 研究成果発表会より 大東文化大助教授 苅宿 俊文 氏 の講評をまとめました。これから考えても、私の教育の方向性は間違っていないと思うのですが、みなさんはどう思いますか。 品川区の実践 指導要領を区で作成し、市民科を創設した。静岡県のある市では、教室2名配置をした。(1名は講師)
 学校という存在1920年以降変化していない。社会も20世紀型。しかし、世界は変わってきている。この間、26億の人口が60億となり、現在の子どもが大人になるときは、90億になると言われている。今までは大きな会社に入ることで安定したが、今では終身雇用はできない。移民も1000万単位で増える。現在、フリーターの職場が中国の人にどんどん移行している。。すると人種差別が生まれる。
 学校も社会も21世紀のリサイクル世界には合わない。資源がなくなる。環境が悪い。これを防げるのに防がない。情報交換が必要である。鉱物資源はリサイクルできる。それだけの技術を生み出している。例えば、ペットボトル。山口県にある再生工場はペットボトルをペットボトルに再生できる。しかし、稼働できない。他の国で原料になるはずのペットボトルを買って行ってしまう。CO2 にしても光触媒のペンキをビルの4階以上に塗ることでユーカリの木1000万本の効力で浄化できる。
 しかし、社会が使おうとしない。それを変えていくのが子ども。だから子どもには教えていきたい。先生方はみんなそのための方法を発表している。

 

これからの教員 3つのリベラルアーツ
@目の前の子どもが生き抜く社会を知る。
・これまでの50年間をこれからの50年として繰り返せない
  =工業社会から 情報・リサイクル社会へ
A求められている力が変わったことを知る。=効率性と分業化からの変化について
 ・言われたことを黙ってやる子どもから やりたいことを説明できる子どもへ
  =多様化の答え 先生は説明できない子どもの手助けを(和文和訳)
B教える方法が増えたことを知る=知ってる子どもたち
 ・対話の中に学びがある=情報社会の常識
@自己内対話A理解層との対話Bコミュニティーとの対話  

 

校内研究をどのように
 ・校内研究に対話を取り戻す    カリキュラムの考え方
 ・カリキュラムの構成における分割と統合   ・スモールステップだけでなく 
 ・授業から何を学ぶかを教員間で共通理解すること   ひらめきを大事に
 ・授業をもう一度考える

 

見えないカリキュラムを生かせる教師
 ・わかることがわかっている教室(わかるということをわからせる)
=やることの意味を知ることの大切さ
 ・間違いがない質問がある教室=答えは君たちの中にある
 ・社会的方言をもつ教室=対話性の受け皿としてのコミュニティー
 ・ふり返りが用意されている教室=子どもが自分の学習を管理していく

H18年度

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